書きもの

夜に泣く

人類はみな平等である。
誰がそんなことを嘯いた。

だから私はこうして傷ついているのだ。
酷い痛みだ。痛みで涙が出るのだ。

彼の息遣いが興奮の色を強めていく。
なのに私はただ歯を食いしばり、酷い痛みに耐えている。

彼が何か言ったけれど、聞き取れなかった。

暫くして彼は身体を起こし、私に数枚のティッシュを渡した。

あの時、私が涙を流したのは痛みからではなかった。

ただ、裸で横たわり、いくつもの傷がついたアソコがじんじんと痛むのを感じながら、
私は「傷つけられた」のだと思った。

「気持ちよかった。またしたいって思った」

彼は嬉しそうにそう言った。
それから少し申し訳なさそうに続ける。

「ごめん。すごく痛かったよね?
……途中でそう思ったんだけど、考えないようにしてた。
考えると可哀想になって、萎えちゃうから」

「大丈夫だよ。それでいいの」

そう答えながら、
私は生まれて初めて、自分が「傷つけられる側」の人間なのだと知った。

男と女の差を知った。

無防備な姿で彼を見上げた時、
吐き気のする光景に目を覆いたくなった。

そしてまた、私は傷つくために服を脱ぐ。

滑稽だ。

そんな様子をどこか俯瞰で見ている私は涙を流しながら、自分の滑稽さを笑うのだ。

最初からそういうものだと分かっていたならば、
自分の弱さをもっとすんなり受け入れられたのに。

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