ピルの服用を考えている方には血栓症のリスクをしっかりと知ってほしいと思います。
お酒もたばこもしないから大丈夫!若いから大丈夫!・・・というわけではありません。
血栓症になるリスクはかなり低いです。しかし、リスクが全くのゼロではない限りそのリスクと症状について知っておき、対処できるようにしておくべきです。
この記事はこんな方におすすめ
- ピルを服用している人、しようと考えている人
- 血栓症について知りたい人
血栓症とは
血栓症とは血管に血の塊ができてそれが詰まってしまう病気です。
静脈血栓症:足の静脈に血栓が詰まる深部静脈血栓症と、その血栓が移動して肺の静脈に詰まる肺塞栓症があります。
深部静脈血栓症の主な症状は下肢の腫れ、痛み、皮膚の色の変化などです。
皮膚の色は赤黒く腫れあがったり、腫れが続いて茶色く変色したりすることがあります。これらの症状が片方の足に現れた場合は、この病気の疑いが強くなります。
急激に発症する場合には上記の症状がでますが、慢性的にゆっくりと発症する場合は、むくみや下肢のだるさなどの弱い症状しかでません。
深部静脈血栓症が肺塞栓症に発展した場合は、息切れ、呼吸困難、胸の痛み、冷や汗、失神、動悸、咳、血痰などがみられ、最悪の場合は突然死に至ることもあります。
動脈血栓症:動脈に血栓が詰まる病態です。
心筋梗塞や脳梗塞につながる恐れがあります。
ピルを飲むことによる血栓症のリスク
一般的にピルを服用していない人に比べてピルを服用している人が血栓症になる確率がわずかに上がります。
しかし、低用量ピルや超低用量ピルを服用する場合、血栓症になる確率はそれほど高くはありません。以下の『血栓症になりやすい人』に当てはまらない場合はほとんどそのリスクは少なく血栓症になることは稀であるとピルの説明書には記載されています。
また、最も血栓症を起こしやすいのは飲み始めてから1か月から3か月目まででそれ以降は発症率が減ってきています。
「血栓症になりやすい人」に当てはまらないからと安心しきっていいわけではありません・・・
上記の5つの項目以外に勉強や仕事で長時間同じ態勢を取り続けた場合、長時間動かない状態+水分を摂らない場合にもリスクは高まります。
こういう症状があればすぐに医師に相談!
- 片足の急激な腫れ・痛み
- 手足のしびれ
- 肺や胸の辺りの痛み
- 頭痛
- 動悸
- 脚の皮膚のかゆみ
- 土踏まずの痛み
上記以外でも身体に異常を感じる場合はすぐに医師に相談してください。
私の場合
1度目のピル服用:
私は血栓症になりやすい人のどの項目にも入っていませんでしたが服用しだしてから1年が過ぎたころ左足に少し痛みが出ました。痛みが出るのは左足が多いようです。
それを医師に相談したところすぐに薬をストップするように言われました。
薬を辞めると痛みは無くなったので(元々痛みもそんなに大したものではなかったので)特に病院にかかることもありませんでした。
ピルを辞めても生理痛は前よりもマシになっておりこれならピルなしでも過ごすことができる!と考えていました。
しかし、ピルを辞めてから約2年半ほどでまたまた生理痛が悪化。さらに私は月経前症候群の症状もひどい方なので再びピルを再開することに・・・
2度目のピル服用:
ピルを飲み始めてから約3週間ほどで左腕、左足にしびれが出てきました。
また、脚の皮膚がかゆい感じ、足裏の土踏まずにほんの数分ですが鋭い痛みが出始めました。それから頭痛、左手のしびれ、脚のむくみも感じるようになりました。
医師に相談して今はピルの服用を止め、ディナゲストという血栓症のリスクがない薬を服用しています。
ピルを辞めてからは上記の症状は出なくなりました。
症状に気付いたらすぐに医師に相談し、服用を中止することで重症化を防ぐことができます。
血栓症にならないために
ここまででピルを飲むことが怖くなってしまった方もいるかもしれません。過度に怖がる必要はありませんが予防はしておきましょう。
予防法その①:着圧ソックスを利用する
着圧ソックスは足のむくみをとるだけではなく足の静脈の血栓予防にも役立ちます。立ち仕事が多い方やオフィスで座っていることが多い方は着用をおすすめします。ただし、ソックスがきつすぎると逆効果なので適度な圧力のものを選ぶことが重要です。
予防法その②:座りっぱなしを避けてこまめに動く
オフィスなどで長時間座ったままでいると、血液中の水分が血管の周囲にしみ出してむくみの原因になります。また、静脈に溜まった血液が濃くなって固まりやすくなってしまうので1時間ごとに席を立って歩くようにする、若しくは座ったままでも貧乏ゆすりをするみたいに足の上げ下ろしをするなどこまめに動くこと心掛けましょう。
また、エアコンのきいた部屋は空気が乾いて身体の水分が奪われやすいので意識して水分補給をしましょう。
予防法その③:血液検査をしてくれるちゃんとした病院で処方してもらう
これが一番重要です!
ピルを飲む前に血液検査をしてもらい、元々なりやすい体質ではないかということを確認してもらってからでないと飲んではいけない!と私は言いたい。
例え以前服用していた際にならなかったとしても再開する場合も絶対に血液検査をしてもらい、定期的に血液検査をしてもらえるちゃんとした病院でピルは処方してもらいましょう。
年齢が上がるとそれだけ血栓症のリスクも上がります。
服用を続けるためにもできることはやっておきましょう。